シェルブレイク×ティンクチャーどうでもいいおまけページ

ネタバレありますので最終話まで読了してからの閲覧必須でお願いします。

全体的な裏話


『ツンデレの、金髪女性をヒロインにした話が書きたい』というところから企画がスタートしました(笑)。

ティンクチャーという用語自体は紋章学から取っているもので、主な登場人物の色も主要な原色からとっています。
カタカナになるので覚えやすいようにと、名前も結構安直ですが(笑)。

もともと紋章学に辿り着く以前に『色』をモチーフにした作品を書きたいと思っていて、ヒロインは『金色』だと決めていたのですが、英語だとゴールデンとかになるので名前がなかなか決まらなかったところに紋章学を発見して『オーア』の文字に至りました。
あんまり名前っぽくない文字面だったんですが今ではまずまずしっくりきてます。

その点『銀色』のアージェントはすんなり「これいい」と思ったのを思い出します(笑)。

クリムは勿論クリムゾン。ルディアスノームの門名(苗字)はルビィから派生してるんですが当初のオーアの名前候補だった『ルディ(ゴールデンの後ろのほうをもじった)』にも絡めてます。

エメラは勿論エメラルド。門名のフェリエッタは響きで決めました。
あとシアンとブラックはそのままですね、すみません。

ちなみに、作中でも書きましたがオーアとアージェントは姉妹なのにどうして門名が違うのかというと、ティンクチャーはその人が象徴する色で門名が決まるので、兄弟だからといって同じ門名になるとは限らないわけです。

ちなみにティンクチャーの母体はティンクチャーではないんです。
例えば『黄金』が果てれば次の『黄金』を境界のシステムが生み出す、と。
言ってしまえば樹のようなものから生まれるわけでして。
そういう意味でティンクチャーには性別はあまり関係ないわけです(笑)。

そういえばシェルブレイクのストーリー自体、当初の案から大きく変遷してます。
ティンクチャーは近未来には人間に当たり前のように侍っているっていう設定で(本気でハーレム・笑)、未来の世界の五月はその地域の主で、そんな彼が失踪してしまって、その未来を変えるために恋人のオーアが時空を超えて学生時代の五月のもとへやって来る、みたいな。そこへ未来からの敵が!……とか。

……ター○ネーターだよな、まるっきり。

でもほんとにそういう話になる予定だったんですよ! なんで変えたのかは思い出せないんですが多分ター○ネーターを意識してしまったんだと思います。
ぶっちゃけここまで当初考えていたストーリーから変更した作品も私にしては珍しいですが、せっかく思いついた『ティンクチャー』というのをどうしても使いたくて組みなおしました。
たまにはこういう意地を貫くのもいいですね。

キャラに関する裏話


*オーア・ホーテンハーグ

●金髪美女
●どうやらかまって欲しい系のようだ
●チーズケーキとレモンティー。どちらも黄金ぽいという共通点。

金髪のツンデレが書きたい! という想いから生まれた作品のヒロインなので金髪です。
金髪好きな割りにメインに金髪を持ってきたのは実は初めてなんです(笑)。
ツンデレになったかと言われるとそこまで言うほどツンデレではない気もしますが……。
とりあえず今までにない試みとして『年上系』をメインのヒロインに持ってくるということをしてみたんですが難しかったですね(笑)。

彼女の性格をガッツリ分かりやすいタイプの設定にしなかったのも挑戦のひとつだったかも。
『大人だけど子供』『弱いけど強い』、などなどそんな矛盾だらけなのが彼女です。
年上をメインに持ってきた時点で『女性』ってどんなだろうと考えた結果、『複雑』というキーワードに辿り着いて、その路線で行った結果です。
個人的には、難しかったけど書き甲斐のあるヒロインだったかなと思ってます。
「意地悪なサツキは嫌いだ」のとこはひねり出すのに大変でしたが満足してます(シュミ丸出し)。

個人的には設定上いじめすぎてかなり申し訳ないことをしたと思っているのですが、例え元から固められた生き方でも、それを自分なりに必死に貫いた彼女は本当に偉いなと思ってます。私はなんだかんだでいつも楽なほうに逃げてしまうので(汗)。
その分、幸せになってくれないと駄目だと思ったので、物語の終わりがあんな形になってます。
もしかすると『かなり無理やりなハッピーエンド』だと思われる方もいらっしゃるかと思うのですが、それでもやっぱりハッピーエンドにこだわりたいと思いました。
だってバッドじゃ悲しいじゃないですか(ぶっちゃけ)。
本作はかなりシリアスな展開が目立ってしまいましたが、私の創作魂の根本にあるのは『娯楽』ですから、最後まで読んでくれた方には楽しい、というか希望ある気持ちでいてもらいたいと思っています。


*瀬川五月

●微ツンデレ(笑)
●なんだかんだでお人よし
●身長はそのうち伸びるから安心するがよい。

今までで一番平凡な主人公にしようというコンセプトではじまりました。
まあ、アクティブブレイク因子を持っている時点で普通じゃないんじゃない? と思われた方もいらっしゃったかもしれませんが、彼の抱えている悩みとか(進路に悩んでたり、何事にも無気力になっちゃったり)って本当にごくありふれたものだと思うんです。
結局彼を通して言いたかったことは『とりあえず必死に生きて、自分にとって大事なことを見つける』ということだと思います。これは「サイオウマガトキ」「ミッドナイトブレイカー」にも含んでいた要素ですが、若い人には(笑)特に伝えたいメッセージなので重複してでも伝えました、よ。
あきらめないことってやっぱ大事なんだと思います。

……性格的には案外攻め攻めになったところが個人的には楽しかったかも……。
包容力はまだなくて、自分の気持ちを伝えるのに精一杯。
そんな発展途上なところが彼の魅力なのではと思っています。
将来はもうちょっと大人な感じになって年上のオーアを翻弄するタイプです(笑)。


*クリムロワ・ルディアスノーム

●ちびっこ&ツンデレ
●基本、かまってくれる人は好きです。でも、姉さまのほうがもーっと好きです。
●実は半神半獣とかおいしい設定

オーアを「姉さま」と慕う妹キャラがどうしても欲しくてつくりました。
ぶっちゃけキャラとしては主役2人の次に出来ていたキャラです。
当初の予定では人懐っこいタイプのキャラにする予定だったんですが、『姉さま』に寄り付く男を放っておくわけがないと思い、警戒心むき出しのところからスタートしてますね。
彼女がツンデレ気味になったのは、当初の『ツンデレが書きたい!』という私の欲望を満たすためだと思われます。
後半ちょっと目立たなくなってしまったのが勿体無かったかとも思います……。


*アージェント・ミリオンハーグ

●ツンツン。デレは基本姉にしか見せない。
●つまりほんとは極度のシスコン
●ものすごい甘党。コーヒーに角砂糖は何個入れるのかと聞かれればそんなものはそもそも飲まんと言い張りそう。

仮にこの作品をノベルゲームにしたら、隠しの攻略ヒロインになること間違いなしの人です(どんなだ)。
私の彼女への気合の入れようは、まあ挿絵が唯一入っているという点を見ていただいても分かるでしょうし(笑)、『太陽の楽園』を読んでくださった方がいらっしゃったら分かるかもしれませんが某ヒロインを多少意識して書きました(甘いもの好きとか、ツンツンデレ気味とか)。

そもそもオーアが『金』だから、必然的に『銀』もいるよねってことで考えたキャラです。
妹という設定はじつは入れようか悩んでましたが、当初からオーアとぶつかりあるいてはいるけど実は大好き、という設定だったので、なら真の妹でいいじゃないかと。
姉妹を書いたのは初めてなので楽しかったです。


*五十嵐揚羽

●毒舌女王様、その実、微ツンデレ(お前もか!)
●不公平を嫌う、のでなんだかんだでお人よし。
●鞭とロープが家にあるのは昔大型犬を預かっていたからということにしておいてください(笑)

仮にこの作品をノベルゲー(以下略)、勿論攻略対象ヒロインになることは間違いなしの人です。
そもそもオーアが洋風なヒロインで、かつ内面が複雑でもやーっとした感じになりそうだったので、それと真逆のタイプのヒロインを配置すればオーアも際立つんじゃないかと思って考案したキャラです。
その意味では1番最後に生まれたヒロインなんですが……なんなんでしょう彼女の存在感。

和風、大和撫子をイメージして作ったキャラだったので、最初は本当に『寡黙』という点だけを重視していたんですが、クラスメイトキャラだし喋らないときつい&ギャップがあったほうが面白いだろうと思って『毒舌』というキーワードを添えると、結果的に『女王様』になっちゃって(あはは)。
最初私の中では「サイオウマガトキ」のヒロインをちょいきつめにしたタイプかなと思ってたんですが、最終的には綺麗に分離されて良かったと思ってます。

揚羽は本当に気に入ってるんですよ。
彼女がシェルブレイクされる話も、当初は入れようか入れまいか悩んでたんですけど、入れたほうが絶対面白いという確信のもと(笑)ぶちこみました。
結果的に、多少ごり押し感はありましたが彼女の経緯をざばーっと書けてよかったと思ってます。

ていうか本当はシェルブレイクも徹編で一旦完結させてミッドナイトやサイマガみたいに続編とか作るつもりだったんですけど、徹編だけだとボリュームが足りなかったのと揚羽が続編のほうに丸投げになってしまうということに気付いて(気付くの遅いよ)、1つの大きな話になりました。
ある意味やっぱりこの人の影響力が大きい。


*シアン・ダーザイン
●楽しいことが好き。というかなんにでも楽しみを見出せる人(←1人ぼっちが多かったから)

あんまり目立ってない気もしますが、揚羽のパートナーキャラとして当初からゆるぎない地位を保っているキャラです。
揚羽にはこき使われつつも楽しく生活してる感じです。


*ブラック
●悪魔時はちょいS。ティンクチャー時はどっちかっていうとM。
●ロリコン。ティーン未満がベストらしい。クリムあたりがある種ラインなのかも。

苗字がないキャラ。色をモチーフにした時点で『黒』は絶対いるなと思ったのがきっかけ。
1番隊で唯一の男性という意味でも黒1点。

ちなみに3年前オーアを徹の手から助け出したのはティンクチャーとしてのブラックです。
彼の中の悪魔が覚醒したのは、病室でのオーアの嘆きを聞いてから。
そういう意味では悪魔の彼も完全に悪い奴ではないんですけどね。
悪魔時代に彼が魔界で何をしでかして追放されたのかというと、どうも他の世界の女性をたぶらかして魔界に連れ込んでたのがばれたっぽいです。色男なせいもありますが彼自身案外惚れやすい性質みたいで、まあオーアにも多少気があったのかも(デパートでの会話から)。


*エメラ・フェリエッタ
●胡散臭い笑み
●ある意味で素直になれない人の典型

真ん中にちらっと出て、後で実は……みたいなことをしたくてそれが実現できたキャラです。
彼女はまあ、すっぱりとした悪女をイメージしています。
悪女と言ってしまっていいのかはちょっとあれですが、まあ少なからず同胞を見殺しにしてるわけで、倫理的に見て間違っている部分を抱えているキャラですが、それを『後悔してない』と言い切った味方キャラは私の作品至上彼女が初めてではないかと。
それでもそんな自分を省みないわけではないというあたりが、私としては愛おしいところでもあります。それが人間(彼女はティンクチャーだけど)だと思います。

ちなみにエメラはやけにオーアに絡んでるなと思われた方もいらっしゃると思いますが、実はオーアのことは恋愛感情的な意味で好きだったという裏設定があります(えッ)。
でもひどいことをしてしまったから、近づけなくなって恋敵を応援することしかできなくなる。
それを思うとやっぱりなんか悲しい人かな……。


*結崎徹
●彼女が好きすぎてどこか間違えた人
●本当は真っ直ぐで純粋すぎて、せわしない世の中に適応できなかったのかも。

とりあえずの敵、オーアの元契約者っていう設定は当初からのもの。
ここまでマッドなキャラになるとは思っていなかったんですが、本作の最初のテンションからずどんとシリアスな雰囲気に変えるのには一役買ってくれたような気がします。(実際シリアスに入ってから読者数が若干伸びたような?)
彼の無気力症候群、誰にでもほんとはあると思うんです。
彼はオーアに依存しすぎたんでしょうね。
彼としては純粋に、彼女のことが好きだったみたいなんですが……。

その後彼は病院で養生し、社会復帰に向けて頑張っているのだとか。


*五十嵐紅葉
●この人も本当は極度のシスコン
●ツン:デレが9.99:0.01の割合で妹には分かりにくかったのかも。

揚羽のおにいちゃん。
真の敵、という位置づけを考えたとき、主人公に近いキャラの身内というのはいいんじゃないかなと思ってこうなりました。
彼もアクティブブレイクしていますが理性はほぼ保っているよう。そういう点では五月と近いかも。
本当は妹のことを大事に大事に思っていて、それゆえに苦しんだ兄の姿。
なにかの板ばさみになるときってやっぱりあると思います。
そういう意味でこういうキャラを小説の中で書けたことに満足しています。


*エルダー
●真正のS
●ある意味自分を押し通す人

バリバリの悪役。この人を差し置いて誰を悪役と言おうか? なキャラ。
悪役も悪に徹すればいっそすがすがしいといいますか、彼の台詞は私の趣味が入りまくっててなんか申し訳ないですいやほんと。
丁寧語の悪役って案外今まで書いたことなくって、うはうはしてました。

まあ、彼も長いこと生きすぎて色々狂ってしまったのかもしれません。
根本はやっぱり「世界を救いたい」って気持ちだったんだと思うんですけど。

最後に


本作で現代ファンタジー3作目、これで今書きたかったことは全部書けたんじゃないかと思ってます。
というわけでしばらくファンタジーから離れるかもしれない……けどまた書きたいものが出てくるかもしれないし(笑)。
とりあえず燃え尽きました。
でも燃え尽きることが出来てよかったと思っています。ほんとに本作は中途半端な時期に勢いで始めちゃったのでちゃんと終われるか心配してたので(笑)。

いつもあとがきに書いていましたが本当に今回は読者数の減らなさに助けられて最後まで書くことが出来ました。
このながーい話を読んでくださった皆様、本当にありがとうございました。

またお会いできれば幸いです。
2010年10月23日